2014年7月29日火曜日

My Vinyl Weighs A Ton / Peanut Butter Wolf(ピーナッツバターウルフ) 
























誰もが知っている Stones Throwレーベルのボス、ピーナッツバターウルフの名盤。
マドリブを始めとして当時の西海岸の重鎮たちが名を連ねています。99年作。
ファーストアルバムです。すごくいい選曲のヒップホップ。
 アルバムタイトルはPublic Enemy の"Miuzi Weighs a Ton" から取っているようです。
















Stones Throw盤ではなくCopasetik盤というものもあるようです。曲数が多いらしい?


まだ未見ですが更にタイトルをもじったStones Throwのドキュメンタリー映画、
”Our Vinyl Weighs a Ton”も気になります。



2014年7月23日水曜日

sp404 vs mpc1000 その3


今回はmpc1000を使っているアーティストを紹介しようと思います。
海外の有名アーティストでmpc1000を使っている情報はあまりないです。
生粋のビートメイカーはmpc2000,3000,4000Native Instruments Maschineを使っている
ケースが多いようです。



まずはAutechre(オウテカ)

elektron monomachine 

と併用してビートメイキング、ライブをしています。





similab






























sp505と併用しているようです。


moe and ghosts































mpc1000apple logicで完結

O.N.O (THA BLUE HERB)




























ライブでmpc1000を使っています。上の曲は多分mpc1000を使っていません(笑)ビートメイクはmpc4000elektronなど




コンパクトサンプラーにこだわらなければmpc1000と同様に素晴らしいjjosが使えるmpc2500もおすすめです。












2014年7月22日火曜日

elvis presley "singles"



















 

 いまの若いひとたちはエルビス・プレスリーを聴くことがあまりないでしょう。
自分はもう若くないけれど(笑)ずっと聴かずぎらいしていました。

 理由としてはエルビス・プレスリーに典型的で古典的なロックンロールというイメージを持っていたからです。

 典型的なロックンロールのイメージとは例えば
矢沢永吉

















尾崎豊


















ブルーススプリンティーン




のような感じです。好きな曲をあげただけですが(笑)
やはり汗臭さと古さ、そしてグルーブのゆるさを敬遠していたのかもしれません。
上の曲はこぶしが効いていていい感じですが、アルバム全体を通して退屈な曲が多いなという感想はあります。(尾崎はどれもいいかも笑)

エルビス・プレスリーは改めて聴いてみると、R&B系ブルース系典型的なロックンロール系にわかれると思います。典型的なロックンロールがどこから来ているかは人によって意見が異なるので難しいと思います。

プレスリーのシングルはR&B系の曲がたくさん入っていますが、ベースラインがそれまでにない黒さです。はじめて黒人音楽をコピーしたプレスリーが歴史的な熱狂をアメリカで向かえ、その影響が極東日本にまで伝わるその過程は想像するだけで胸が躍ります。




ジョンレノン作、同名曲。本人はあまり気に入っていないらしい(笑)


さらに福山雅治の同名曲(笑)上記2曲のおもかげがある?



プレスリーのライブ

2014年7月21日月曜日

sp404 vs mpc1000 その2






sp404mpc1000を使用している主なアーティストを紹介します。
sp404dawと併用して使用されることが多いようです。
まずsp404から
teebs






















ras g





















samiyam


















tokimonsta

























上記4人はフライングロータスのレーベルBrainfeederに所属するアーティストです。
tokimonstaなんかはableton liveを使用することが多いみたいです。
 Brainfeeder(wiki)は西海岸風のゆったりとしたテンポのビートを送り出しているレーベルです。
 sp404はシーケンスの仕様により綿密にプログラミングしたビートが苦手なのでLAに特徴的な西海岸のアーティストに好まれているのだと思います。
 
 flying lotusはdaw Propellerhead Reason を使用していることで有名なアーティストです。
 現在sp404を使用しているかどうかは不明ですが初期の作曲ではsp404を多用していたのではないかと思われます。



















 またsp404の前進であるsp303(生産終了品)を使用していたこで有名なアーティストがmadlibです。

madlib

 

















sp303





















 madlibsp303だけでビートを作ってきたという逸話が有名です。madlibに憧れてspシリーズを購入した方も多いはずです。
   おそらくmadlibは基本的にはsp303のシーケンスはあまり使用していないと思います。madlibroland vs-880というmtrを愛用していました。

vs-880
 














 mtrは現在のdawの前進にあたります。サンプルをspに取り込み、加工して簡易ループを作りmtrに流し込むという使い方をしていたのではないかと思います。細かい編集はmtrで行うという考え方です。madlibは最近のインタビューでableton liveもたまに使うと話しています。sp303ableton を併用しているのではないでしょうか?

 次回はmpc1000を使っているアーティストを紹介したいと思います。












sp404 vs mpc1000 その1



いまコンパクトサンプラーでもっとも使われているのは
roland sp404













akai mpc1000













でしょう。
もちろんakai2000~5000やelektron octatrackなんて変わり種もありますが、
コスパ機能から考えるとsp404かmpc1000に行き着きます。

ビートメイキングを始めるときにどちらのサンプラーを購入するか迷った方も多いはずです。参考になるように自分が感じたメリット、デメリットを以下に書きます。

sp404
メリット
・サンプリングが簡単
・エフェクト種類が豊富
・サンプルのパッドへの移し替え、削除が楽

デメリット
・シーケーンサーに癖がある
・音質はmpcの方が若干良い?
・サンプルのピッチ落としができない
・パラアウトができない
・チョップができない

mpc1000
メリット
・シーケンサーが使いやすい
・パラアウトがある
・jjosによる優れた拡張性

デメリット
・エフェクトが少ない、使いづらい
・サンプリング後のパッドの割当が面倒


sp404の良いところはその使い勝手にあると思います。
パッドへのサンプルの割当が簡単なので、気にいったサンプルを加えて
気に入らないサンプルはどんどん削除することができます。

mpc1000はシーケンサーが使いやすく、これ一台でビートメイキングを完結させることができます(sp404でもできますが)。操作性は他のmpcシリーズとほぼ同等ですので、他のmpcシリーズを購入した場合でもメリットでメリットは同じになります(jjos以外)


sp404使用例



mpc1000使用例




2014年7月3日木曜日

michael jackson "xscape"

  いわずとしれたマイケルジャクソンの”新作”。 リードシングル “Love Never Felt So  good"









 を聴いてoff the wallの(このライブ最高!)

 ようなサウンドだなと思っていたけれど、オリジナルバージョンが

 

 ピアノ弾き語りのようで、いつものマイケルのブートだなと思った。リードシングル以外の曲は、プロデューサーがティンバランド
motifを使った(いまも使っているのかな?)90年後半00年代前半のヒップホップサウンドに仕上がっている。
 なだけあってYamahaのシンセ


  

マイケルとティンバランドが組んでいたらこんなサウンド(ジャスティンと一緒にやってる)だったのかと妄想しながら聴いた。





Chvrchesとローレン・メイベリー

久しぶりにいいバンド(?)を見つけました。 その名も『Chvrches』です。  ローレン・メイベリー(Lauren Mayberry)ちゃんです。 そうです、僕は背の低い音楽を演っている女の子が大好きなのです。こういうちょっとロリが入った感じの歌手はイギリスやアメリカでは珍しいと思います。
ライブ画像を見て頂くともっと魅力が伝わると思います。 音楽的にはnative instrumentsの機材を多様しています。 マシーンとかです。
 僕はマシーンが嫌いです。 だけどChvrchesはその薄っぺらさと相性がよいです。 ローレン・メイベリーちゃんのボーカルも薄っぺらいですが、 相対性理論みたいにちょっとヘタウマな感じがたまらなくよいのです

sixpence none the richer

 

とか the cardigans

に通じるものがあると思います(ボーカルも曲の雰囲気も)

please please me と最初の曲、最後の曲

 the beatles のすごいところは探せば探すほど出てきますが、アルバムの構成について語られることは少ないと思います。特にthe beatlesの 全てのアルバムの最初の曲と最後の曲は、『1曲目として作られた曲』と『アルバムの中でもっともいい曲』を当ててくることで統一されています。レコードは円盤の外側が音質が良く、内側に向けて音質が悪くなるという特性があります(針を通す情報量に違いがあるため)。そのデメリットを気にせずに最後の締め曲に『最高の曲』を持ってくるビートルズは筋が通っています。
 中途半端ではなく。様式美。
ファーストアルバム『please please me』は


  

ベースがものすごいドライブ感です。ポールはこれをジャズベでもプレベでもなくバイオリン型ベースで弾いています。バイオリンベースはもっとフォロワーが多くてもよいと思います。そしてポールはこの最高のベースラインを弾きながらシャウトしているのです! 最後の曲は『twist and shout』 アイズレーブラザースのカバーになります。


 ジョンレノンが当日 風邪をひいて、痛めたのどでシャウトしたというのは有名な話です。 シャウトがあり、グルーブがあるのにポップ。これはソウルミュージックの特徴ですが ビートルズが演奏するソウルはよりポップでメロウ、特にアルバムの中でこの曲は最もメロウな曲の一つでもあります。 原曲のプロデューサーは後日『let it be』 を担当することになるあのフィルスペクターです。 ビートルズのバージョンもすごい太いグルーブだな、と思っていましたが、原曲も『音の壁』と呼ばれた独特の分厚いグルーブ、サウンドデザインです。

 

 ちなみによく似た曲名でJBの『please please please 』。このパフォーマンス大好きです。

2014年7月2日水曜日

ゆらゆら帝国とthe kinks

 ゆらゆら帝国というバンドを知っているだろうか? もちろん知っているはずだ。日本でもっとも素晴らしいバンドだったのだから。ゆらゆら帝国の解散で日本の『ロック』は終わったと思う。 時代はアニソンとクラブミュージックに完全に移行したのではないだろうか?日本のロックのグルーブの特異性はいつかブログで書こうと思う。 もし僕に外国人の友達がいたのなら日本のロックバンドをそれぞれ聞かせて感想をきいてみたい。 90〜00年代のロックバンドをだ。 僕はゆらゆら帝国にジミヘンドリクスの影響を強く感じる。








坂本慎太郎とジミヘンドリクスの共通点は歌うようにギターが弾けるということと バンドのグルーブについてメンバーに的確に伝えることができたことだと思う。




 ゆら帝ファンなら誰でも知ってい小ネタの一つ。 3×3×3の元ネタ、kinksのmilk cow bl。




 


ジョンレノンとステッピンアウト

     突然ですが、the beatlesは音楽史に残る奇跡です。

  僕はビートルズの音楽の秘密はシンプルさにあると思っています。彼らの音楽は決して過剰ではありません。 空間の使い方がずば抜けているのです。メロディはその副産物でしかありません。 ビートルズのメロディはもちろん最高ですが、それは曲としてのスタイルの一部なのではないかと、最近思うようになってきました。  ビートルズは解散後のメンバーのソロはビートルズのスタイルを(意図的であるにしろなしにしろ。ポールはいいところまでいっていますが、コピーに近いです)再現することはできませんでした。しかし、それぞれの『素』の演奏は複雑な化学物質を精製したかのような、オリジナリティがあります(最高とはいえませんが)。ところで僕がジョンレノンの曲の中で一番好きな曲は
ステッッピンアウトです。






 ジョンレノンの曲の中で一番さわやかな曲だと思います。春に聴きたい曲です。 素の ジョンレノンが体現されていると思います。 ちなみにジョージハリスンのソロで一番すきなのはこれです。



JULIUS BROCKINGTON - SOPHISTICATED FUNK



JULIUS BROCKINGTON のSOPHISTICATED FUNKというアルバムが本当にいいグルーブをしています。レコ屋でジャケ買いしたのですが当たりでした。

Jurassic5なんかもネタ元にしている、ユリアス・ブロッキングトンはジャズファンクキーボード奏者です。このアルバムは1曲目がアルグリーンのlet's standing togatherのカバーで始まり、グルーブ感覚あふれる1枚となっています。


Wes Montgomeryと小指

 ウェスモンゴメリーというギタリストを知っているだろうか? 



チャーリークリスチャン直系の奏法にオクターブ奏法を混ぜたスタイル。 ギターとオクターブは相性がいい。

 自分がウェスの経歴で好きなのは、27歳でいったんバンドをリタイアして地元のインディアナポリスにもどっていることだ。インディアナポリスは自分の好きな作家カート ヴォネガットの出身地でもある。  貧しいウェスは屋根裏で暮らし、小さくてもしっかりとした音を出すためにオクターブ奏法を使い始めた、という逸話が残っている。  本格的にブレイクしたのは36歳の頃。ウェスがミュージシャンとして天才なのは疑いようがないが、その才能は27歳からの屋根裏部屋の練習で生まれたのでは?と想像するとぞくぞくする。  ウェスの奏法でおもしろいことが二つある。一つはピックを使わずに親指弾きであるということ。二つ目は左手で弦を押さえるときに小指を使わないということだ。
     
 シンプルさが強い音楽を作る。同じ天才ジミヘンドリクスも左手で弦を押さえるときに小指を使わない。余分な要素を排除し、指に最大限の情報を流して演奏をしていたのだ。アドリブ演奏の秘密なのかもしれない。

madlibとsp 303

天才 トラックメーカー madlib


 mad(狂った) lib(解放)

 lootpack

quasimoto

 

Yesterday's New Quintet

 
これらのトラックはほとんどが『sp 303』というチープなサンプラーで作られている
(最近はcdj(!)やabletonを使うこともあるらしい。mpc4000もたまに使う)


 どんな機材を使ってもいい。必要なのは才能とセンスだ。中田ヤスタカも「機材を変えるより自分を変えた方がいい」と言っていた。
 こんなブレークビーツも作っている。多才だ。
これもsp 303で作っているのかな?ちなみにsp303もやはり日本製だ。

stones throw,Peanut Butter Wolf

stones throwというレーベルをご存知だろうか?
 MADLIB  
j dilla


 Mayer Hawthorne  
等の作品を排出している超優良レーベルです。レコ屋でstones throw作品を見つけると思わず手に取ってしまします。
 stones throw の創始者Peanut Butter WolfのDJ作品も地味に好きです。

Pete Rock とE-mu SP1200

E-mu SP1200というサンプラーをご存知だろうか? サンプラーとは音を自由に加工する機材でakaiのMPCが有名だ 。余談だがMPCは日本の企業が作った。最もよく使われたターンテーブルtechnichsのSLシリーズも日本の企業が作った。この二つのブランドいまはもうない。なんだかとても悲しい気持ちになる。

 コンパクトなサンプラーmpc500

 ヒップホップの歴史はサンプラーの歴史だ。誰がなんといおうとそれは事実だ。 そこで唐突だが、あなたはピートロックをご存知だろうか?


 90年代でもっとも成功したヒップホッププロデューサーといわれている。 この曲が有名


 ピートロックが使ったサンプラーがE-mu SP1200というサンプラーだ。 仕様は1パッド2.5秒、最大サンプリングタイムモノラル10秒,12Bit,26kHzとなっている。 1パッドに2.5秒。これはとても短い。実用に耐えるぎりぎりの時間だ。 E-mu SP1200のサンプリングレートは12Bitだが、これが重要だ。 名機といわれるMPC3000もサンプリングレートが12Bitだ。 音をサンプリングするがそれは粗く奏でられる。レコードにはノイズが乗っている。 ギターはアコースティックな楽器だが、歪みを加えることで快感が加わる。 人は叫びごえに美学を見いだすこともある。サックスはブロウする。 トランペットにはミュートをかける。 いまはPCを使った音楽制作が増えているが、PCで『歪み』の美学を表現することは難しい。少なくともNative Instruments Maschineの音は僕は好きじゃない。 歪みの美学を取り戻そう。